このブログで一番閲覧されている「レクサスCT200h Fスポーツに試乗してみたよ」に続き、先日発売になったGSの試乗レポートです。かなり長いので、車に興味のない方はスルー推奨です。
あくまでIS250を頑張って買った庶民目線ですので、このクラスに乗り慣れた方からは不可解な内容になるかもしれませんが、ご容赦をm(__)m。
土日は混んでいるので、たまたま休暇を取っていた平日、お世話になっているレクサス町田さんにお邪魔しました。
試乗の前に、まずはフォトギャラリー。
1.
(EOS 40D + SIGMA 17-70mm 次も)
展示車両はGS250。ホワイトパールクリスタルシャイン。CMではちょっと凶悪なインパクトのある顔つきが印象に残っていましたが、実物はワルな顔というより、複雑な造形だなとまず思いました。好みが明確に分かれそう。
リヤビューはフロント以上に好みです。消灯しているとマークXに似ている気もしますが、点灯させるとプレミアムカーの雰囲気満点!
2.
この展示車の内装。
3.
(EOS 40D + TOKINA AT-X107 FISHEYE)
シフトレバーの左側にある、四隅が光ってみえる小さな四角がマウス状のコントローラ。オーディオやナビやエアコンをこれでコントロールします。上下左右と、決定はそのまま押し込むタイプ。HSやRXの右側に決定スイッチがあるタイプよりは使いやすい印象。
特筆すべきはこの巨大なディスプレイ。
4.
(EOS 40D + SIGMA 17-70mm)
大き目のコンデジ、パワーショットを置いてもこのとおり。12.3インチワイドディスプレイはナビとオーディオ等、2画面の同時表示を可能としています。その下にはなかなかおしゃれなアナログ時計が。
アームレストも広く深く、CDもたっぷり入れられそう。開くとアナログ入力とUSB入力があります。
5.
(Powershot G12)
USBメモリやマスストレージクラス対応のデジタルプレーヤーの接続が可能。りんごマークのプレーヤーは音が悪いので持っていませんが、CTでは接続出来たのでまあ大丈夫なんでしょう。WMA、MP3の再生が可能。AACはダメです。
とはいえ、カタログにMade for iPod、 Made for iPhoneロゴの記載は見当たりません。取説には書いてあるのか?(接続可能=認証が必要=認定マークを書かなきゃダメです) りんごの認証は取っていない?
USBオーディオは転送速度の遅いプロトコルなので、アルバムリストをずらっと表示させて選ぶのはちょっとかったるいかも。内蔵HDDへの録音が呼び出しは早いです。新譜でも曲名付きで録音できます。
後席空間をチェックします。身長178cmの僕がドライブポジションを作って、その後ろに乗り込むとこんな感じ。
6.
(EOS 40D + SIGMA 17-70mm)
膝前指3本ってとこ。思ったより狭かったです。まあ僕は平均よりちょっとだけ座高が低いので(ほんとか)
後ろの広さはクラウンの方が上かな?FRなので後席中央の床は盛り上がっていますから、中央に大人はちょっと苦しいですね。
7.
(EOS 40D + SIGMA 17-70mm)
トランクは広大です。開口部も左右に広く低く、ISはもちろん、先代GSと比べてもかなり広くなりました。ここは◎!
8.
(Powershot G12)
発売前の資料なので、「現行」ってのは今では「先代GS」を表しています。
高級車に乗る人はゴルフバッグが何個、ってのは大事なファクターなのでしょうね。先代3個で今度のは4個入る、という説明です。
9.
(EOS 40D + SIGMA 17-70mm)
エンジンルームは思ったほどのフルカバーではなく、むしろISの方が何も見えなかったような?エンジン音をドライバーに「聴かせる」サウンドチューニングもされているため、必ずしも遮音を徹底した、というコンセプトでもなさそう。
10.
(Powershot G12)
メーターは260km/hまで振ってあります。国内向けはリミッターがかかるでしょうが。メーター上部はエコモード時にはブルーに、スポーツモードには赤に点灯してドライバーを「その気」にさせてくれます。
ハンドルのLマークの左にはオーディオの操作系がちらっと見えます。世間一般のオーディオ機器と見比べると、「MODE」というのはCDやラジオやHDDを切り替えるボタンなので、「SOURCE」と書くべきでしょう。ボリューム+-はいいとして、選曲は上下向きのくさびではなく、l<<、>>lがあるべき姿かと。(<は左向き三角マークね)
上下くさびは通常フォルダセレクトを意味するマークです。ただし、この上下くさびキーは押しっぱなしにするとフォルダ選択が可能。
11.
(Powershot G12)
一部の機能はモニター内の操作ではなく、ボタンがあります。モニター内アイコンのマウス操作かボタンか、買ったとしたら慣れるまでの数日は視線がさまようかも。手前の木目の平面部は押すと跳ね上がってドリンクホルダーが現れます。
長い前置きでしたが、ここから試乗に出発!下道と高速(1区間往復)のどちらかを選べたので、GS(グランドツーリングセダン)としてはやっぱ高速でしょ、と高速をチョイス。お気に入りのCDを持って乗り込みます。試乗車は黒のGS250 Fスポーツ。
12.
(Powershot G12)
真横からの印象はモデルの位置づけそのままに、ISとLSの中間って感じがします。
さほど大径には見えませんが、Fスポーツなので19インチのガンメタのホイールを履いていますよ。F235/40-19、R265/35-19なのでローテーション不可。Fスポ以外は前後同サイズでローテーションが可能です。
こちらの店舗には350の試乗車もありますが、自分のISと同じ2.5リッターエンジン同士での比較をしてみたかったのと、やっぱりFスポーツのキャラクターに興味があるので迷わず250Fをチョイスしました。
運転時の目線はISより若干高いかな?ISと比べると若干ルーフも高いため、さすがに広々とした印象。試乗車はFスポなので黒内装でしたが、明るい色の内装だとより華やかに、そして広く感じられることでしょう。
さて出発
赤信号からの出だし一つで、「おっ!?」という驚きが。同じ出力のはずなのに、自分のISよりパワフルに感じます。GSの方が100kg重いのになぜ?
ギヤ比が違うのかと推測してみましたが、1速~6速、そしてファイナルまで同じギヤ比。最大馬力、トルク、その発生回転数等の出力特性もISの4GR-FSEと同等。燃料噴射のプログラムが違うとかでしょうか?
高速に入ってぐわっとアクセルを踏み、制限速度を少々越える速度で東名の右側車線を短時間クルージング。クルーズコントロールをONにして右足を離し、定速走行へ。オプションのプリクラッシュセーフティをチョイスすればクルコンは全車速対応になるようです。レーダー無しのクルコン自体は標準装備。
高速での静粛性もGood。ただし今回のGSはサウンドジェネレータなる機能で、踏み込むと3000か4000rpmあたりからエンジン吸気音を積極的に室内に「聴かせる」作りになっています。社外品のスポーツマフラーを装着して山を走り回るのが好きな人にはたまらないかも(←自分もかつてそうでしたが、笑)。
ですが、このクラスの車を乗る人は、静粛な方がいいのではという気もします。好みが分かれるところでしょう。個人的にはもっと静かな方向の味付けで良かったかなと思いました。
高速での安定性はさすがにISより1枚も2枚も上手。ISより重くホイールベースも12cm長いこと、あとはスポーツサスペンションが効いてるんでしょうね。
決して固くはなく快適な範囲で、路面の継ぎはぎなどのインフォメーションはしっかりお尻に伝えてきます。19インチでこの乗り心地、開業当初のレクサス車輌のスポーツサスペンションよりだいぶこなれた感じがします。
シフトレバー手前にあるドライブモードセレクタをS+にすると、最も加速重視で脚やステアリングの味付けも瞬時に変えてくるとのことですが、下道含め明らかな乗り心地の悪化はありませんでした。SやS+では燃料噴射も変えてくるとのことで、ISより速いと思ったのもここら辺に秘密があったのか?代わりに、燃費表示を見るとISより1割程度悪い印象でした。
ブレーキはこの大きなボディを止めるのに充分過ぎる制動力。欧州車並みの効きとブレーキダストが出ることでしょう。普通の国産車の感覚で踏み込むとカックンブレーキとなり、同乗者にヒンシュクを買うかもしれません。こんな強いブレーキは要らない、と思えたらダストと耐久性、ローターへの攻撃性を考慮して社外品へ換装する手もあるかも(僕のISもそうしています)。
標準装備で出来のいいオーディオが付いてくるのもレクサスの魅力の一つ。 試乗車はオプションのマークレビンソンではなく標準装備の12スピーカーですが、13スピーカーのIS標準オーディオを上回るクリアな音で、誇張せず自然な低音から高音まで鳴らしてくれます。車内空間が広いのも効いてますね、きっと。
オーディオレスのクルマにこのクオリティのオーディオを詰め込むには30万じゃ到底無理です。車内空間が広いのと、25cmのウーハーが効いてると見た。輸入車との差が付くところかもね。
その他、24h365日有人オペレータサービスでのナビ遠隔設定や各種予約、万一の際のGPS追尾セキュリティ等、レクサス共通の電子装備は勿論健在(購入後の3年間は無料)。電子装備含め、5年間10万kmの保証も輸入車にはちょっと真似出来ないところか。購入後の維持費は意外とスマートなんです。
上質な走りを満喫し、車内で担当セールスさんとの会話を楽しみつつお店に戻りました。
自分の’07 ISと2ショット。
13.
(Powershot G12)
新型GSのプレデター顔と比べると、MC前のISはシンプルでつるんとした顔。全長、全幅、全高、ホイールベースは順に265mm、45mm、25mm、120mm違います。勿論GSの方がすべてにおいて大きいです。
後ろからも。
さすがにデザインの進化ぷりを感じます。マフラーやその周辺のディフューザーがかっこいいです。レクサスは全車輛、標準装備のバックカメラがきわめて目立ちにくいのも、地味ながら美点。バックカメラは映像だけでなく、ステアリング舵角に応じた予測進路も表示してくれるので、車庫入れが苦手な人も安心。
バックについては障害物を検知して音声で教えてくれるオプションのクリアランスソナーを付ければ完璧。これは値段も安めで前後付くので、おすすめのアイテムです。ソナーのぽちっとしたところはボディ同色になります。黒じゃカッコ悪いよね。
試乗後、別の試乗車(こちらは350)も撮影させていただきました^^
ソニックシルバー。確か新色です。
14.
(EOS 40D + SIGMA 17-70mm)
納車用のプレゼンルームに置いています。自宅ガレージがこんなだったら素敵ですよね~。
15.
色合いと光沢を長期間維持出来る「セルフリストアリングコート」が全色に採用されています。濃い色は磨き傷が・・と嘆いていた洗車マニアな人が喜びそう。
最後に見積もりを出してもらいました。ここまで読んでくれた人なら気になるであろう、GS250Fスポーツの乗り出しのお値段は・・。
16.
(クリックで拡大します)
コストも気にしつつこれはあるといいかな?と思えるオプションを自分なりにバランスよく選んで、車輌価格+100万円の700万円弱、となりました。
メーカーOP、販売店OPはIS乗り目線からのオススメを選んでみました。
・プリクラッシュ ミリ波レーダー
クルコンが全車速対応レーダークルーズになります。
・クリアランスソナー
レクサスの凝った塗装は手のひらサイズをこすると補修費10万円でもきかないですから。
・後席サイドエアバッグ
21000円とリーズナブルなので。
・LEDフォグ、デイタイムランニングランプ
フォグより日中用のデイライトがかっこいいんです。
・リモートスタート
夏冬は便利。冬場は温度検出してリモスタ起動で自動でリヤの熱線が入ります。イモビライザーが付いてますし、リモスタの後付けはかなり難しい(不可能?)ので。
・ボディコート
せっかくのレクサスの匠の技が光る塗装、長く維持したいですからね。
・ホイールロックナット
Lマークのホイールは中古市場で人気があるため、盗難されやすいです。標準装備のセキュリティは車内の振動検出のため、ジャッキアップしてホイールをはずしても作動しないことがあります。これはマストアイテム
フロアマットはお値段が9万円なのではずしました。すぐにサードパーティから2,3万円でよりどりみどりになる、はず。
さてこのお値段。うーみゅ、ちょっと自分に手が出せるお値段ではないですが、いつかはこんな車をポンと買える身になりたいものです。週末はトランクに1Dとでかい三脚と54を積んで箱根に温泉と野鳥探索に・・(妄想)
セダンが好きとはいえ、広さ大きさを求めるつもりはないので、個人的にはこの値段ならIS350を検討したいかな、とも思えます。次のISもこのスピンドルグリルをデザインの柱に据えてくると思いますが、どんな顔になるのでしょうね。今から楽しみです。
あまり欠点を書いていないと思います(見つけられませんでした)。さすがにこの値段の車となると、欠点探すのも大変だなと感じたというか、良くて当たり前というか。後ろにふんぞり返るのではなく、ハンドルを握って積極的に運転していたい車であることには間違いないなと思い、お店を後にしました。
レクサス町田のOさんはじめスタッフの皆様、今回もご丁寧に対応してくださってありがとうございました。豊富な車輛知識の感じのよいスタッフが揃っている店舗なので、お近くの方は是非足を運んでみて下さいね。
何か後から思い出したら小刻みに加筆修正していきます。長文を読破してくださってあなたに感謝 誤記や認識の誤りがあったら左のメール欄からこっそり教えて下さいませ。感想やコメントも大感激です。
その他、本ブログの「クルマ」カテゴリーはこちら。 「モータースポーツ」カテゴリーはこちら。
IS250乗りの目線で見たIS-F、SC430、IS250C、GS450h等の試乗レポート、メガウェブでのイベント、富士スピードウェイでのスーパーGTやトヨタGAZOOレーシングフェスティバルの記事などあります。
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