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2008年8月29日 (金)

大和ミュージアム・大型資料展示室

大和ミュージアムの続きです。

大和以外の展示もありました。1mはゆうにあったかな。空母「赤城」の模型です。群馬を代表する山から命名された空母。ミッドウェーで撃沈されました。

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(EOS 40D + SIGMA 17-70mm)

同型の空母が他にもあったため、上空から一目で分かるよう「ア」の字が書いてあったんですね。これも全長200mを超えた巨艦でした。

零戦や99艦爆、97艦攻が載っている、らしい(長男に教えてもらった、汗)。

模型ではありませんがこれも群馬の山から取った戦艦「榛名」が攻撃される写真が展示されていました。アングル的に米軍の撮影でしょうね。

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ものすごい高い水柱、100m近い高さか?見ているだけで怖くなります。この戦艦の横幅が30mですよ!?

終戦間際の榛名はガソリン不足で軍港を守る砲台となり、このままここに沈んだとのことです。ウィキペディアにその写真がありますよ。

 

大和を中心とした資料のエリアを抜けると大型展示室。ここも見ごたえがあります。

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(EOS 40D + TOKINA AT-X107 FISHEYE)

零戦が綺麗にレストアされて展示されています。大戦初期は絶対的な強さを誇った零戦も、大戦末期は倍のパワーを持ち強固な装甲板を備えた米軍戦闘機に歯が立たなくなっていき、特攻機に用いられるという末路をたどりました。

とはいえこのボルト一本まで軽量化を極めた設計思想は当時のアメリカ軍の研究者を驚かせたに違いありません。これは琵琶湖に不時着した機体を修理したとか書いてあったかな?

あまり距離が取れない場所なので魚眼が重宝しました。

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零戦の横には人間魚雷「回天」が。これは初めて見ました。真っ黒で不気味です。。

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わずかな視界を頼りに、敵艦にぶつかっていったのですが、その特攻の成功確率も高いとは言えなかったようです。横山秀夫の名作「出口のない海」で主役となる兵器です。これは映画も原作も素晴らしい。

目の前に置いてあるのは回天の潜望鏡。のぞいて見ましたがぼんやりとしか見えません。。人生の最後がこんな景色を見ながら・・と思うと無念です。

もう一つはこの回天より若干大きい「海龍」

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(EOS 40D + SIGMA 17-70mm)

魚雷も2発ほど積めますが特攻兵器としても検討されていたとのことです。自分の好きな小説ベスト3に入る「終戦のローレライ」で大活躍します。

この博物館は通路がとてもよく考えられた作りになっていて、いろいろなアングルから展示物を見ることが出来ます。あ、アレがここからも見えるのね、みたいな。

大和を上から眺めることが出来たのですが、いいアングルだったのでパチ。

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1/10ってのはやっぱりでかい!本物がない平和な時代ではありますが、それでも本物を見てみたかったなあって思います。大和にしても零戦にしても、当時の日本の技術の結晶だったことには間違いないのですから。

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これでもかって配置された対空高射砲や機関銃。この弾幕をかいくぐって何百機という米軍機が殺到し、この船を沈めたんですね。

このアングルはやっぱり「男たちのYAMATO」を思い出しました。当時の技術力に感嘆しつつ悲しい気持ちにもさせる、いろいろなことを考えさせてくれる博物館です。

 

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コメント

こんばんは。
記事の中にでてくる本は、オイラも大好きな本です。
福井晴敏氏の本は最近のガンダムシリーズ以外はすべて読破しております。

平日に一人でゆっくりと見学する計画を立案中です。。。

投稿: rsk | 2008年8月29日 (金) 23:20

こんにちは、フランカーさん。
大和ミュージアム、ホントにいろんな世代のいろんな人がそれぞれいろいろな想いを持つんだろうと思います。人によっては相容れない想いを持つこともあるのでしょうが、それも戦争というものの一面。平和記念公園もそういった意味では同じなんだろうと。

と、意味不明なことを書いてしまいましたが、大和ミュージアムは大和の1/10模型以外の模型・展示物もすごいですよね。また、たまにやっている企画展もよいです(フランカーさんが行かれたときは女子挺身隊についてやっていたのでは?)。フランカーさんはなかなかやってくることはできないかと思いますが(^^;、また機会があればぜひ。

投稿: たか++ | 2008年8月30日 (土) 10:02

フランカーさん、こんばんは(*^-^*)

こうやって資料を展示して、もう二度と戦争はやってはいけないんだということを知らしているんですよね。

遠い国では今でも戦争が起きているので、悲しいです。
私がココへ行ったら、なんだか呼吸困難になりそう( ̄▽ ̄;)

投稿: ぶっき~ | 2008年8月30日 (土) 20:51

フランカーさん、↓のコメントのお返事に一度私にもココに
行かれてくださいと下さっていましたが、、
今回の記事の写真と文章、見て読んでいたら、悲しくて、怖くなりました。
ということは、フランカーさんに、充分戦争の怖さを伝えてもらったのだと思います。
でもいつか、呉に行くようなことがあれば、行ってみますね。
フランカーさんのブログは、きれいなものから、
考えさせられるような怖いもの、、
ぷ~っとふき出したくなるものと、ま~豊富ですね。ロマンティクなものも、たまに。
また、期待しています♪

投稿: brin | 2008年8月31日 (日) 01:57

おはよ~ごぜぇます、아니키さん。
(←フフフちょっと勝ち誇った気分(* ̄m ̄))・・・ってハングル文字がココログコメント欄で反映されるかどうか、内心ドキドキしていまつ(笑)。

今回もじ~~んとしつつ、考えさせられるお話ですね。
現在でも戦争経験者が少なくなってきてるじゃないですかー?
もっと年月が経って、あたし達が今のおばーちゃん世代になった頃には実体験を語れる人がいなくなるんですよね、、、
平和なことだとは思うんですが、二度と繰り返してはいけないことを伝えるためには、こういった資料展示館等が今よりもっと重要な役割を担ってくるように思います。

6枚目写真に写っている、青い色のベストを着たご年配の方は、模型を見ながら説明をしてくれる方なのでしょうか??
戦争を知っている方が説明してくれるほうが、説明文をただ読むよりも重みがありますよね。

投稿: &D | 2008年8月31日 (日) 09:09

>rskさん
館内資料はフラッシュ炊くと係員に注意されますが高感度に強い一眼なら無問題(普段オートしか使ってないコンデジユーザーがフラッシュ炊かせて結構注意されてたよ)。ISO800+気合で行けます。三脚一脚は持ち込み不可でした。大型展示は手持ち楽勝の明るさが確保出来ます。確かに女の子では飽きてしまうかもなので、お一人でものんびり是非。
毎年8月にローレライ読んで涙しているのですが今年は読み損ねたので、あと11ヶ月待ちます(笑)


>たか++さん
これのおかげで呉の観光面での地位が上がった、とウィキにありました。内容の充実ぶりは素晴らしく、機会があればまた是非行って見たいと思いましたよ。
企画展は子供が飽きてしまうと思いパスしました。売店がもう少し大きければ良かったですね。結構そそるものが多かったので。。ポロシャツを一つ買いましたよ。普段は"JAPAN SELF DEFENCE FORCE"と書かれたTシャツをこの手のイベントとかで買うわけですが"IMPERIAL JAPAN NAVY"と書かれていまして、おおぉ~!って感じです(右!?)


>ぶっき~さん
呼吸困難は広島の記念公園のほうだと思います。ここも遺書とか戦いぶり、沈没の資料を見ると胸が詰まりますが・・。大和建造技術がいかに時代の先端を走っていたか、そういった説明は理系としてはとても興味深くフンフンと読めましたよ。いくつかの技術はその後の日本の発展にも寄与したと・・。ちょっと強引?と思いつつそう思うことで救済される心理的側面ってのは、実際ありますよね。


>brinさん
戦史に興味があれば(その知識量はともかく)足を運ぶべき土地だなと思いましたね、ここも広島も。江田島も行ければ良かったなあ。
機会があれば是非行ってみて下さい。いろいろなことが学べて、改めて今の幸せをかみ締められると思いますよ。
最近お笑い系が不足しているように思うので、そっち方面もガンバリマス(^^;


>&Dたん
そのハングルを韓国語翻訳にかけてみたら愛のメッセージが出るに違いない・・と思って「翻訳」をポチってみたら「ない」と出て思わず天を仰ぎました(爆)
うん、結構年配の職員さんがいて、丁寧にいろいろ教えてくれたりしますよ。個人的には回天の全然見えない潜望鏡がショックでしたね。空と海と敵艦を見ながらの特攻よりさらに悲惨ではないかと・・。「出口のない海」良かったら見てみてくださいね


投稿: フランカー | 2008年9月 1日 (月) 08:04

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