ウッドコーンスピーカー
久しぶりにオーディオの話です。
音楽を聞く時は、普段はリビングに設置した6.1chのサラウンドシステムのうちのメインの左右2本、それに低音用にサブウーハーをかけたいわゆる2.1chで聞いています。
で、他の部屋でちょこっと音楽聴きたい時…のためにと、ミニコンポを一つ買いました。ビクターのウッドコーンのアンプ+スピーカーセット(EX-A10)とそれ用のDVD/CDプレーヤー。
スピーカーのコーンが木の皮で出来ているから、ウッドコーン。
9万円前後という価格だけど、ちょうど我が家のスピーカー2本+アンプ+プレーヤー+サブウーハーが購入価格を足すと10万ちょいかな?大きさが全然違うけど勝負させてみようじゃないの、と。同じ部屋でガチンコ対決開始。
奥に立ってるスリムなスピーカーがNS-225F、その足下にある穴の開いた立方体がサブウーハー。
私はサラウンド環境という意味での音響メーカーではヤマハのファンです。ラインナップが豊富で予算に応じてピンキリでいろいろ選べるし、マルチチャンネル再生のノウハウは優れているんじゃないかなあ、と。一方マルチチャンネル再生に対応した安いAVアンプでまじめに2チャンネルのCDを聴くとあれれ?って事も多い…らしい(マニアの観点ではね)。現状のシステムはアンプがDSP-AX450。スピーカーはNS-225F、サブウーハーはYST-SW015。いずれもヤマハのもの。
対するビクター・ウッドコーンはきわめて正当派の2チャンネルステレオコンポ。映画を楽しむシステムという味付けじゃない…と思う。純粋にサラウンドや残響効果などナシでピュアな音楽を楽しんでください、というスタンス。
ちなみにプレーヤーはどちらもDVDプレーヤーから光デジタル信号を入力…なのでプレーヤーによる音質差はない、はず。純粋にアンプとスピーカーの実力の勝負です。
先日買った一青窈の「かざぐるま」を聴いてみると、ヤマハはウーハーがある分余裕ある低音。サブウーハーとしては小粒だけど16cm口径の低音はミニコンポには真似出来ません。
インストものでフォープレイを聴いてみると、広いエリアでゆったりとした音が広がります。解像感はそれほど高くありません。スピーカーよりアンプの限界、かな。リラックスできる丸い音。
で、ニューカマーのウッドコーン。ロクに店頭試聴もせず前評判だけで勢いで買っちゃったけど、11cm口径のスピーカーではさすがに低音はサブウーハーを従えたシステムにはかないません。一方特筆すべきは恐ろしく緻密で繊細な音を奏でてくれることです。
ボーカルはピタっとピンポイントで、「あ、ここに歌い手がいる」って感じが分かります。広いエリアでこのあたりにいるな、じゃなくて。また、息継ぎをする呼吸音とかがゾクっとするほどリアル(正直ヤマハでは聞こえない音だった)。口径ゆえ大編成のオーケストラやポップス、ロックは苦手で、楽器数の少ない室内楽やジャズで本領を発揮する…とよく言われますがその通りのようで…。中高域の音色の色気はヤマハにはないものがあります。管弦楽器の生々しさには驚かされます。緊張感のある音を奏で、つい背筋をただしてしまう、みたいな。
ボリュームを上げると低音もクラスを超えた迫力が出てきました。サブウーハーにはかないませんがさすがに同じサイズの普通のミニコンポより割高なことはあるかな、と。バスドラムは普通のスピーカーで「ドンッ」って鳴るところがスピード感が全然違い「ドッ」と小気味よく鳴ります。へぇ~っ。このスピード感、映画観るヤマハのシステムでも出したいなぁ…
女性にたとえて言うならあれかな。ヤマハのシステムは今風の茶髪でお化粧バッチリ、都会的でオールラウンドプレイヤーな八方美人。ウッドコーンは和服の似合うおしとやかで黒髪ナチュラルメイクの、特定分野に絶対的な特技を持つスペシャリスト、みたいな。(どんな比喩だよ…)
で、どっちがいい(好み)かって?んー、比べちゃいけない、どっちもいい(笑)
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